鏡遊『神なる姫のイノセンス』
昨日の話の続き。
- 作者: 鏡遊,鶴崎貴大
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2010/05/22
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
もう少し内容の話をすると、矛盾するけどギアス的能力ってヒロインにこそ使いたいわけで、だけど効いちゃったらどうしようもない。そこで全面的に効くわけではないんけれどもある程度は効く、というのはまあ良心的だと思いました。
独我論的全能性を形而上で支えるのが主人公の能力である一方、もっと唯物的なレベルでは世界的企業グループ(笑)の当主である妹が受け持つ、つまり妹=主人公となり、妹の能力で主人公が妹の身体に入り込む、みたいなエピソードもそれを示している。でも妹って攻略対象に決まっているので最後のヒロインは妹だというフラグがビンビンで、妹というか自分の分身を攻略して自他の境界を見極める展開に多分なるのです。
まあかなりクレバーなラブコメで読んでて気持ちよかったです。